特別講演

You&Plus
米澤 有加 講師


アンガーマネジメントとの出会いと学び

アンガーマネジメントとの出会い

夢を持って放送業界に飛び込んだのですが「仕事というのは手を抜くべきじゃない」などの思いからストレスが溜まり、自分がだんだん嫌いになった時期もあり、10年程前友達に誘われて入門講座に参加しました。

その時の私は“アンガーマネジメント”という言葉を全く知らず「何?怒りの感情をどうにかするもの?」という状態で、講座は「安いし、帰りにお茶でも・・・」という軽い気持ちで受講し、これが素晴らしい出会いに繋がりました。

アンガーマネジメントとは

軽犯罪を犯した人のための矯正プログラムとして誕生しました。理論に基づく技術を習得し、練習することで上手になるものです。

“Angry”は“怒り”ですが、日本アンガーマネジメント協会では、「後悔しないこと」と意味づけており、“あんな怒り方をしなければよかった”という後悔と“きちんと怒っておけばよかった。ちゃんと伝えておけばよかった”という後悔。この2つの“後悔をなくしましょう”と伝えています。怒る必要があることと無いことを線引きして、自分で決めたことにだけ上手に怒っていく、これがアンガーマネジメントなのです。

アンガーマネジメント練習

自分のために行うものであり、自分の怒りの感情のコントロール方法です。練習して上手になると、人が“なぜ怒っているか”が何となくわかり、誰かの怒りに晒された時、それを直に受けず、自分を守ることができます。これは、クレーム対応にも役立ちます。

「自分の怒りの感情のタイプ」を知り、無意識のうちに生じる「~べき」「~はず」「普通」「当たり前」の癖を書きかえ、怒りにつながる気持ちや行動が変わるのです。

レジリエンスとペップトークの紹介

レジリエンスは、負の感情に傾きがちな気持ちをポジティブに持っていきましょうというもの。心が折れてもしなやかに戻ってくる力「心の耐性」のことを言います。

そして、ポジティブシンキングになったその心を言葉に表現しましょうというのが、私が実践している「ペップトーク」です。これは、励ますためにこういう順番でこういう言葉を使うと良いという励まし方のスキルです。“ペップ”というのは、元気・活気・活力という意味があります。

最後に実践したい魔法のワード

「アンガーマネジメント」「レジリエンス」「ペップトーク」で何か1つ、扉を開いてみてください。必ず皆さんの人生が変わると思います。 そして、この3つに共通する最強の言葉があります。これを使っていれば、思考も明るく、ポジティブになり、人との関係性も良くなる言葉、それが『ありがとう』です。“感謝”の気持ちを伝えられると心が開き、その時に上手に叱り、“期待”で閉じると、相手が改めてくれるというメリットがあります。

「ありがとう」を言った方も、言われた方も、幸せホルモンのオキシトシンが分泌されると言われています。

「ありがとう」は、世界共通のペップトークです。「すみません」が口癖になっている方も、今日から「ありがとう」に変えてみましょう。「すみません」と言った後でも「ありがとう」を付け加えてみると、だんだん「ありがとう」の回数が増えてくると思います。