足立市長祝辞

大分市
足立 信也 市長
改めまして新年おめでとうございます。大分県情報サービス産業協会の新年例会、大勢の皆さんがお集まりの中で開催されまして、本当におめでとうございます。また、加藤会長をはじめ、皆さん方には日頃から大変お世話になっております。
ここに入ってきて、人数も非常に多いですし、やっぱり勢いがあるなという感じを受けました。その根拠をまず示したいと思いますが、加藤会長の世界、そして日本の大きな話に比べると、大分市中心の小さな話でございますけど、まず大分市は、47万の人口がいて、そのうち14歳以下が7万人です。65歳以上が13万人です。
つまり生産年齢人口、15歳から64歳までは27万人おります。そんな中で、ご案内のように65歳以上が特に増えているという状況です。ただし、どういう分野で働かれているかというと、大分市はその第一次産業も第二次も第三次もすべて県の中心ではありますけれども、まず、第一次産業は働く人の1.8%しかおりません。
第二次産業、製造品の出荷額は九州第1位ダントツの1位ですが、22%しかおりません。そして第三次産業が76%、4人のうち3人がそこで働いている。インバウンド、インバウンドと言いますが、特に宿泊業が増えているわけではなくて、やっぱり医療介護のところ、それから皆さん方の情報サービスの分野が非常に増えていると。
日銀の短観も、それから大銀総研も、今年度、来年度にかけての見通しとしては、サービス産業のみが景気が良くなるであろうという状況であります。その生産年齢人口は、大分市でもこの5年間で1万8千人減っております。先ほど会長のお話のように、いかにDXを図るかということが大切な取り組みだと思います。
その中でちょっと4点ほど大分市の取り組みを申し上げたいと思います。まず、全国の市町村で最初に生成AIは、良いのか悪いのかガイドラインを作る市町村、県はいっぱいありましたけれども、悪いことばかり書いてあって、これに注意しろ、これに注意しろと。
全国で初めて生成AIの利用の手引きというのを大分市で作らせていただいて、全国の市町村からぜひ参考にしたいという問い合わせが、かなり来ております。それから2点目は、昨年の3月から始めたのですが、道路や河川、公園に異常がある場合に、今までは電話やファックスで知らせをいただいたんですが、LINEで写真付きで送ってもらえるようにしました。今は9割以上がほとんどLINEでの情報です。それによって状態がわかるので、ほぼ一日以内で道路に関しては修繕が利くようになっております。
それから3点目は、昨年の7月から「おおいた医療ネット」というのを始めさせていただきました。病院、診療所と連携をとりながら情報をすべて共有すると、検査を二重にやることは必要ないというような状況の中で、ひょっとしたら紹介状も不要になるという可能性はあります。それは、あのネットワークで始めました。
4点目は、介護サービスですけれども、介護は人手不足の中で情報量が莫大にあって、それを持ち寄りながら会議をしている、介護認定等々にネットワークを使うこと。それから、この1月から全国でここのモデル事業として大分市がやっていることですが、主治医の意見書、それから被保険者情報を共有しネットワーク利用することです。そういう取り組みをして、人材が不足している介護分野をDXの力で、なんとか維持していこうという、以上4つの取り組みを今進めているところです。それに関連しまして、昨年の4月から、総務省から副市長をお呼びいたしまして、旧郵政省出身ですから、DX専門的にやられている方ですので、この4月から機構改革でデジタル戦略局というものを設けて、部と課の間で格上げをして、私は今まで携わってきた医療や介護、そして行政の分野が一番遅れていると思っておりますので、住民サービスをさらに向上するためにも、DXをしっかり取り組んで、皆さん方のお力をお借りしながら前に進んでいきたいとそのように思います。ウェルビーイングの話がございました。目指す大分市は、肉体的、精神的、そして社会的にも満たされている状態、つまりウェルビーイングな状態を大分市としては目指していきたい。そのために生成AIあるいはDXは、もう欠かせないという前提で、今後も協力してやっていきたいと思います。どうかよろしくお願いします。
最後になりますけど、皆様方、そして業界、そして、それぞれの企業の方々のご発展と皆様方ご本人、ご家族の方のご健勝をお祈りいたしまして、私からの御祝いの言葉といたします。本年もどうかよろしくお願いします。